2023/01/06
あけましておめでとうございます。
2023年が皆様にとって良い年でありますようお祈りいたします。
今年の年賀状は江戸時代の文人田能村竹田の漢詩「贈隠」からとりました。
山僧以道合
溪友得情親
人と理を議論して楽しみ、また友と情を通じて親しむといった意味ととってください。「隠」というのは友人のことか、または自分なのかもしれません。私見ですが、日本の漢詩は天才詩人の菅原道真を除いて、五山文学から江戸初期の祇園南海あたりまでは法則にのっとった若干堅苦しいものであったのが、池大雅あたりから少し文法的には疑問があるとしても自分の心情や市井の様子を細やかに表現するすべを獲得したと思っています。
それにしてもコロナに翻弄された2年間でしたが、当たり前ですがお正月が来たからといってそれが消えてなくなるわけではありません。それに加えてインフルエンザの流行がついに本格的になってきたようで、コロナとの同時流行というのが視野に入ってきました。
お正月の帰省などで移動がきっかけとなって、今は一部の都市での状況が全国に広まる可能性が高くなってきました。また専門家会議の尾身会長が軽症であったようですがコロナに感染したり、分科会の館田教授がワクチンを打たずにコロナに感染してこちらは重症化したという報道があったりで、私のようなものでもこれはいったいどうしたものかという気持ちになるのは事実です。そのほか乳幼児ではRSウイルスがまだまだ蔓延していますし、夏風邪の一種の手足口病もちらほら見られます。これらに加えて最近は「胃腸風邪」の中にノロウイルス感染も出てきました。まあ何でもありといってもよいかもしれません。じゃあどうするか、なかなかむつかしいのですが今までやってきた原則的なことをある程度守っていくしかないのでしょう。私たちはいずれにせよコロナ以前の世界をなつかしむのではなく、この先どのようなコミュニティを目指しどのように暮らしていくかを模索しながら生きていくことになるのでしょう。
なお、今月は市の検診の予定はありません。4日から通常通りの診療となりますが、コロナの検査やその他であまりに忙しいようでしたら早めに診療を終了することがないとも限りません。できたら早めに来院していただくのがよいかと思います。