2022/07/28
8月31日は都合により一日お休みをいただきます。市の4か月健診はありません。
また、お盆休みは13日(土)~15日(月)とさせていただきます。
コロナは第7波に突入し、舞鶴でも100人を超す新規感染者が出るようになりました。WHOによれば日本は世界で最も感染者数の増加が顕著でしかも新感染者数もアメリカより多いことになってしまいました。マスクなんかしていない欧米より状況が悪くなるというのはやはり衝撃的ではあります。東京などで毎日新感染者数が更新されていますが,たぶん高止まりして言われているような5万という数字にはならないと思いますが、その最大の原因は検査キットが足らなくて検査数が増えないためだろうと思います。つまり実際はもっと多くなっている可能性が高いということです。多くがBA5系であろうと思われ、私のところでも7月半ばからは検査すればBA5が検出されるようになりました。BA5の最大の特徴は、感染の速度が速い―つまり感染しやすいーことです。重症化率はそれほどではない(ただし肺での増殖はBA2よりBA5のほうが早いといわれます)ようですが、これだけ感染者が増えてくれば当然重症の方も増えますし、その結果医療がひっ迫するということになります。たとえば私のところではPCRを外部委託でお願いしていますが、今まで次の日の朝には結果をお知らせできていたものが、次の日の午後、場合によっては夕方にしかお知らせ出来なくなっています。抗原検査をしようにも抗原検査のキットの数が足らないという声も聞こえてきます。それから保健所でも、このように患者数が多くなると各々の陽性者に対しての連絡が滞りがちになるのは避けられません。少なくとも医療の現場では政治家が言うような「必要なところに適切な対応を講じて…」などといっている場合ではありません。また期待されていた国内で開発された新薬が承認されず、ワクチン接種も遅々として進まない状況で、行動制限のない夏休みが始まりました。これではこの状態が改善される方向にはまだほど遠いといわざるを得ません。マスクをするとか三密の回避、換気などはもちろん重要ですが、ゲームチェンジャーとなりうるのは今のところワクチン接種しかありません。子供たちの感染が急速に増大し、高齢者施設・医療施設でのクラスターが頻発する今大阪のような高齢者は家でじっとしておれと言いうようなことでは問題は解決しません。今後は医療従事者への4回目のワクチン接種が始まり、次いで高齢者そして成人への追加ワクチン接種が今後進むものと思われますが、2回接種ではあまり効果がないことが明らかですので、皆さんには少なくとも3回以上の接種が望まれるところです。
しかも、舞鶴では夏風邪の定番である手足口病やヘルパンギーナが結構流行していますし、いわゆる胃腸風邪もそれなりに多くみられます。それに加えてアデノウイルス、また最近ではヒトメタニューモウイルスの感染が急速に増加しています。特にヒトメタニュ―モウイルス感染症はRSウイルスと同様乳幼児が罹患すると重症化しやすいウイルスとして小児科医が非常に神経質になるウイルス感染症です。どのウイルス感染であるのかが簡単にわかるわけではありませんし、いろいろの可能性を考えながら重症化しないように先を読んで診療にあたることが要求されています。もちろん熱中症にも注意を払わなければなりませんし、この夏は私たちにとって極めて厳しい状況が続くものと考えざるを得ないと思われます。
その他夏は、食中毒の季節です。細菌性食中毒を予防するためには、「細菌をつけない(清潔、洗浄)」・「細菌を増やさない(迅速・冷却)」・「細菌をやっつける(加熱、殺菌)」の三原則を守りましょう。まな板の手入れ、十分な加熱、食事の前の手洗いなど気をつけてください。それから冷蔵庫に入っていることで安心するのではなく、早めに食べきるよう心掛けてください。
夏は虫さされ、汗疹、とびひなど子供さんの皮膚症状の悪化しやすい時期です。スキンケアを心がけてください。また今年は毛虫による発疹が若干目立つように思います。また今年は特に暑いせいか、日光過敏であるとか汗でかぶれる子供さんも多いように感じます。水いぼに関しては最近ではプールに入ることを禁じる子供園・学校はまずないと思いますが、一応浮き輪やボード、バスタオルなどを共有することは避けてください。