どいキッズクリニック|舞鶴市浜の小児科・循環器小児科・アレルギー科

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6月のお知らせ

6月は1日と8日の午後は子供園などの健診で休診とさせていただきます。午前と夕方はいつも通りです。また市の4か月健診は今月もありません。

小学校、中学校それから幼稚園など子供のコロナ感染は一時少なくなっていたのですが、また連休の後少しづつ増えてきています。むちキッズクリニックでも熱があるなど必要と思われる子供さんには2月末からPCR検査をさせていただいています。もちろん誰にでも検査というわけではなく、高熱が出る、倦怠感が強いなどの症状がある方またクラスターが発生した場合などが対象ですのでそれなりの陽性率です。私のクリニックでは今のところ重症化した方はおられないようですが、今後ともいろんなことに留意しながらかかわっていかねばならないと考えています。

かといってこの季節家に引っ込んで暮らすこともそろそろ無理なのかもしれません。特に子供たちについてはずっとマスクを着けたまま行動の制限を続けていくのはその発達、特に人間関係のスキルの獲得にも大きな影響があるということが以前から指摘されています。子供の時に人との関係を作っていく経験を積むことが人間形成のためには不可欠ですし、いくらコロナがまだ収束しないからといって子供に自由に人間関係の獲得の試行をさせていくことができない今の生活を続けさせることは決して良いことではありません。マスクもそろそろケースバイケースで外すことも考えていくべきと考えます。ただいわゆる「同調圧力」が特に強くなっている(これもコロナの蔓延の副作用の一つです)現在、学校や行政からつまり公的な部分からの働きかけが重要だとは思います。「同調圧力」とは何か。それはつまり「(息の詰まるような)空気」です。日本では空気を読むことはとても重要ですし、社会生活を送るうえで身につけなければいけないスキルの一つです。しかしそれに理屈抜きでいつでも従わねばいけないかということとはまた別です。先日テレビを見ていたらおじさんが誰もいない山の中でマスクをして一人で散歩しているのを見て「なんぼ何でもこれは・・・」と思いました。これはすでに医療の問題ではなく勝れて保健行政の問題です。厚労省も「マスク着用の考え方及び就学前時の取り扱いについて」という通達を出して子供にマスクを無理強いしないように呼び掛けています。

先月にも言いましたが、検査が曲がりなりにも何とか遅滞なくできるようになった今、ゲームチェンジャーはやはり薬とワクチンです。小児のワクチン接種が今の時点ではそれほどすすまず、我々のところで自由に薬が使えるようになるめども全く立たない現在、若い人を含めて成人の3回目のワクチン接種しか7波を防ぐ有効な手立てはないのかもしれません。これから海外からの観光客が増加することが見込まれていますが、欧米のほとんどの人はマスクをしないだろうしまた人数制限なんか気にしないと思います。オミクロン系統の変異種が入ってくることは避けられません。どうするんですかねえ。ぜひ行政の人の意見を聞きたいと思います。専門家の意見も今後4回目のワクチン5回目のワクチンといったことについては統一した見解は出せていません。クリニックでのこれ以上の感染予防体制の緩和はしばらく先のことになりそうです。

もちろんその他の感染症がないわけではなく最近では胃腸風や手足口病のほかヘルパンギーナなどの夏風邪が徐々に増えてきています。その多くはやはり発熱が主症状なわけで、それらとコロナをどう見分けるのかは私たち小児科医にとってとても重要でしかもむつかしい課題でもあります。やはりこれは人の活動がいろんな形で再開されてきたことが関連しているのは間違いありません。いずれにせよ、どういった場合でも悪くなるまで我慢するのが一番よくないことですので、早めの受診をお勧めします。

それから急に蒸し暑くなってきましたので熱中症にも留意しなければいけません。ほかのところで熱中症については述べてありますので参照してください。屋外では必要がある場合を除いてマスクを外すことが推奨されていますし、室内でもマスクをして熱中症になっては元も子もありません。それから梅雨が近づくこの季節は虫さされ、汗疹、とびひなど子供さんの皮膚症状の悪化しやすい時期ですので、スキンケアを心がけてください。

ところで各種のワクチン接種はとどこおりなく受けておられますか。コロナだからといって接種をためらうのは問題があります。しっかり受けていただくことでほかの病気にならないのがひいては通常の社会を守るという意味でも重要です。なおコロナのワクチン接種とほかのワクチン接種は2週間間隔をあけて接種してください。最後に子宮頚がんワクチンが4月から勧奨のワクチンに追加されました。私のところでも希望される方には接種させていただきます。これについてはいろいろの意見がありますが、世界中で受け入れられているワクチンであり、その有効性については確立しています。日本では子宮頸がんの発生が明らかに増加してきていることもあり、このままでは先進国の中でも突出したがん大国というそしりを受けかねないことが予想されます。もちろんこれは女性を守るという意味でのジェンダーの問題でもあります。接種の対象は小学6年生から高校一年の女子で6~12か月以内に計3回の接種が必要です。

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