2022/01/28
2月26日(水)午後は市の4か月検診です。午前と夕方は通常通りです。
新しく「コロナについて10」を若干長くなってしまいましたが、書いてみましたので参考になさってください。連日オミクロン株感染者の急速な増加が報道されています。デルタ株と違って今のところ重症化する人は少ないようですが、この増加の具合では医療のひっ迫は避けられそうもありません。また今後家庭内の軽症者・無症状者から高齢者の感染が増えてくればより悲惨なことになるかもしれません。その一方で濃厚接触者の子供たちが長期間家に閉じ込められ外で遊ぶことができなかったりするのはいかにも不合理であるとは思います。現在の方針はいろいろ見直すべきところはあると考えます。尾身さんの発言が物議をかもしましたが、こういったことはやはり政治の決定が重要です。「専門家の意見をうかがってしっかりと考えていきたい」などというのではなく、何時から何時まではどうしていただきたい、そしてその結果を見て再度方針を決定していきたいとはっきり言うべきです。
キーワードはやはりワクチンです。私のところのスタッフは全員3回目の接種を終了しましたので、私としてはほっとしているところです。オミクロン株であっても3回目のワクチン接種で低下した有効率が90%台まで再上昇するといわれています。高齢者の方はできるだけ早く接種されることを勧めます。また子供さんについては「コロナについて10」で結構詳しく述べましたが、接種が3月に始まるということですし少なくとも基礎疾患のある方は積極的にうけられることが望ましいと思います。「10」でも述べたように健康な子供さんでも接種に意義はありますが、同調圧力で接種を受けるものではありません。また受けないからと言って差別やいじめなどはもってのほかですし、逆に受けた子どもさんへのいじめだってあってはいけません。小児科学会などは丁寧な面接の後の個別接種が望ましいといっていますし私も病気の履歴などを把握しているかかりつけ医による接種が望ましいと考えますが舞鶴市がどのような対応をするかはわかりません。今のところ何もこれについての情報はありません。ただこれには私もしっかりとかかわらなければいけないと考えています。
なお今般の子供さんのコロナの大流行を受けてPCR検査をむちキッズクリニックでも施行することにしました。検査は今までと同様重要な蔓延防止策ですが、その意味は変わりつつあります。感染者を早く見つけて隔離治療することはもちろんもっとも重要なことですがそれに加えてウイルスに脆弱な多くの人たちー2回接種して一定期間を経過している人や未接種の子供たち―をいかに守っていくかも検査をする重要な根拠です。どのようにやっていくかは模索しながらですので、最初はコロコロ方針が変わるかもしれませんがどうかご寛恕ください。
そろそろ喘息・花粉症の季節が近づいてきました。毎年症状が見られる方はそろそろ対応を考えておかれることをお勧めします。また花粉症は突然発症するものですので、今年はなんだか鼻がおかしい、目がかゆい、咳が治らないと思われる方も一度アレルギーの血液検査を受けていただくことをお勧めします。アトピーの重症化(接触性)もこの季節は花粉が原因で起きるともいわれます。シラカバはそろそろ、スギは2月から、ヒノキは3月、イネ科・ハンノキは5月あたりからというのが一応の目安ですが、実はダニも喘息だけでなく鼻炎やアトピーの重症化の要因となります。鼻炎、喘息、アトピーといったアレルギー疾患については最近いろいろの新しい考えに基づく注射や飲み薬による治療が開発されており、今までの治療でどうしても解決がつかないといった方について大きな希望が出てきました。保険を使っても効果であることや年齢制限などハードルは若干高いのですが、ご相談いただければご一緒に考えてみたいと思います。遠慮なくお申し出ください。
また今年の冬は特に空気の乾燥が強く、皮膚の乾燥も今年は目立ちます。冬の間の乾燥で秋生まれの赤ちゃんは春生まれの赤ちゃんよりアトピーになりやすいといわれます。食物アレルギーは口から感作されるよりも皮膚からのほうが重要であると考えられるようになっています。つまりこの期間の乾燥肌をどううまく乗り切るかが大きな分かれ目になります。お風呂上がりの保湿など特に留意してください。