どいキッズクリニック|舞鶴市浜の小児科・循環器小児科・アレルギー科

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新型コロナウイルス

感染予防の原則

マスクをした子供

小児科が最も多く診ている疾患は感染症です。ですから小児科医にとって感染症の管理は何を専門とするかに関わらずまず獲得すべきスキルとしての一丁目一番地です。感染対策の大原則はまず予防です。人体に感染が成立するためには「病原体」「感染経路」「宿主」の三つがそろう必要があります。ですから理屈としてはこれらを一つでも取り除くことができれば感染症を予防できることになります。

  1. 病原体の排除
    病原体を排除するためには感染源、すなわち感染の原因となる病原体を含んでいるものを排除しなければなりません。例えば、血液、体液、分泌物、排泄物、またはそれらに触れた手指、そしてそれで取り扱った食品などです。ただ言い出したらきりがありませんし、通常の生活で神経質になりすぎるのはかえってよくありません。どだい、医療や看護がやるべきことと一般生活での注意とは一緒ではありません。常識的な線で注意しましょう。
  2. 感染経路の遮断
    つまり、感染は接触・飛沫・空気感染の三つの経路で人から人へと移っていきます。医療の場ではuniversal precautionであるとかstandard precautionということが言われますが、こういったことまでは皆さんの一般の生活には必要がありません。皆さんとしては感染のリスクが高いのでしたら(例えばウィズコロナといわれる現在だと)人ごみではマスクをすること、ちゃんと手を洗うこと、適切な形で換気をすることということになります。「三密」もこの範疇に入れてもよいでしょう。
  3. 宿主(人間)の抵抗力の向上
    一般的に言えば、医療側からいえる予防の最大の方法はワクチンの接種です。ワクチンで予防できる病気をVRDといいますが、問題がないのであればまず無料で接種できるワクチンは必ず受けるようにしてください。任意接種のワクチンも有料であるとはいえ、しなくてよいというものはもちろん一つもありません。最近では年をとってから打つワクチンというのも肺炎球菌ワクチンなどいくつかあります。実は日本は残念ながらワクチン接種の後進国であり続けています。医療の側は政治に常に働きかけていますが反応は鈍いというのが実情です。
    それから生活習慣の改善も重要です。適度な運動、肥満の改善-糖尿病のコントロール、喫煙をやめるなどです。まあ「都都逸」に「酒も煙草も女もやらず百まで生きた馬鹿がいる」というのがありますが、確かになんでも過ぎたるは及ばざるがごとしです。いろいろなことに対してバランスを考えながら生きていきましょう。

新型コロナウイルスについて

新型コロナウイルスイメージ

新型コロナウイルスによって医療の場は経験したことのないことばかりです。だから基本的には正しいと考えられる情報を最大限に活用して、最も良いと考えられる方向で試行錯誤しながら進まざるを得ません。つまり論理的に正しいと思われることをやり、万が一間違っておれば直ちに転換することです。

保育所・学校などでクラスターが発生している場合は、保健所または京都新型コロナワクチン相談センター(TEL:075-414-5490)に連絡して指示を仰いでください。
どいキッズクリニックには隔離の部屋があります。家族の誰かが発熱しているだけでなく何らかの呼吸器感染の兆候が明らかの方があれば、こちらに入っていただきます。
その他一週間以内に県境を越えて移動された方もこちらに誘導いたします。
リスクの程度に応じてですが、ガウン・フェイスシールドは標準装備とし、必要があると判断すればガウンを別のものにしたり、キャップをかぶるなど適宜対応を変えています。

一般に子どもは新型コロナウイルスにかかっても軽い症状で経過するといわれますが、基礎疾患を持つお子さんはやはり重症化するリスクが高いので要注意です。またデルタ型で見られるように必ずしもかかりにくいということは言い切れなくなってきています。
親御さんは子供の感染が怖いといわれますが、子どもの場合はほぼ75%が家族からの感染です。まずは保護者が感染しないように努めることが必要です。こまめな手洗い、マスクなどの対策を行ってください。もちろんワクチンは打ってください。こんな有効なワクチンを人類が獲得したのは初めてなのですから。マスクがこんなに有効であることも初めて確認されたようなものです。ただ今後はマスクの使用も特に子供ではできるだけ最小限にしていく努力も必要だとは思います。

ウィズコロナにおける私たちの感染予防策

防護服を着た医師

ここで述べているのは新型コロナウイルスが近辺で蔓延している状態の対応です。私たちもリスクを感じながら日々の診療を行っています。お互い「他人にうつさないよう」考えながら行動しましょう。

  • 三密を避けるため離れてお座りください。
  • 2歳以上の方はマスクを着用してお待ちください。
  • スタッフが別の部屋へ誘導することもありますし、場合によってはお車で待っていただく(ブザーをお渡しします)こともありますのでご了承ください。
  • 来院された方全員体温を測定させていただきます。
  • 付き添いの成人の方はできるだけおひとりでお願いします。

どいキッズクリニックでは新型コロナウイルスの対策としてマスクやフェイスガードを標準装備として対応しています。のどや鼻の検査は手袋をはめて行います。
もちろん院内の消毒は怠らないようにしています。隔離は使用ごとにアルコール消毒をしています。その他の場所も定期的にふき取りなどの形で消毒をしています。スリッパの滅菌機は以前から導入しています。

2021年10月現在
ワクチンは65歳以上は希望する人の大部分が接種し、それより若い人たちも一定程度の接種ができてきています。今まで来院された人についてかなり厳密な制限をかけていましたが、この状況を鑑みて少し制限を緩める方向で考えています。もちろん濃厚接触者になったとか接触したとか、学校などでクラスターが出たとかは今まで通りです。
親御さん、同居するおじいちゃん・おばあちゃん、または連れてきた方が2回ワクチン接種を済ませてから2週間たっていて特に症状がなければ隔離でなく普通の待合室に入っていただくことでよいとしました。
他の土地からおじいちゃん・おばあちゃんが来ても、また県境を越えてどこかに行ったとしても2回の接種が終わっていて2週間たっていて何の症状もなければその場合も制限を解除することとしました。
ただ家族の方も熱がある場合は隔離で対応といたします。そのほか咽喉が痛くてたべられないとか咳がひどくて寝られないといったようなことであればその際は窓口でご相談ください。
これは2021年10月中旬の状況でのことなので再度緊急事態宣言が出たりしたらその時はまた別の対応となると考えています。また今後ある程度お子さんにワクチン接種が進み、飲み薬の有効なものが出たら、ここで述べてきた対応はだんだん必要がなくなっていくだろうと考えています。

ウィズコロナの時代 来院される患者さんへお願いなど

待合室

通常の状況では特に皆さんにお願いしなければいけないことはほぼありません。もともといろんなことを想定してクリニックは設計されているので、私たちの指導に従っていただくだけで大丈夫です。

これからお話することは新型コロナウイルスが近辺で蔓延している状況下での私たちの対応です。

通常の「風邪」、インフルエンザなど飛沫や空気感染する感染症いわゆるソーシャルディスタンス1.5~2mくらい離れていれば感染しにくいといわれています。何しろ15年以上前の建築ですので特にそれを考えて建てたわけではないのですが、できる限り広く天井を高くしてあります。私は天井の低い、みんな黙って順番を待っているあの病院の待合室というものが以前から大嫌いでした。

換気設備で院内の空気は常に入れ替わっています。以前から待合室・診察室など要所に空気清浄機を設置しています。換気については待合室の2カ所に網戸を付けて効率的に換気をしています。また雨が降っても暑くても寒くてもエアコンをつけながら網戸を活用して換気を心がけています。

本とおもちゃは一時的に撤去させていただいています。残念ですがご了承ください

予防接種や検診のお子さんのためには火曜日の午後を設定しています。その他の曜日でもご要望があれば対応するようにしています。

密を避けるため、ブザーを持っていただいて車でお待ちいただくこともありますのでその際はご了承ください。

これらの対策は感染が落ち着いてくれば漸次解除して行くことにしています。

今後もウイルスの変異株が出て来る可能性は高いと思われます。どんなのが出てくるかは予想がつきません。私たちもそれに応じて対応の方針を変化させる必要があります。ただいま言えることは少なくとも3回目のワクチン接種は必須―いつ打つかについては本当は早いほうがよいーと考えられます。

今後のことについては適宜ホームページの中でお話していけたらと思っています。

感染症のための隔離の部屋があります

隔離診察室

一般の待合室と感染症の待合室と診察室へは別の入り口から入室していただきます。玄関から右は通常の待合室、左は感染症に対応した部分への入り口です。小児科は感染症への対応が重要なので、新型コロナウイルスとは関係なくもともと麻疹・水痘など感染力の高い感染症の院内感染を防ぐため隔離室を作っています。

コロナの時代の感染予防

感染予防の点で皆さんにお願いする象徴的な言葉は「三密を避ける」です。三密とは何か復習してみましょう。密閉をさける(広さではなく換気をしているかどうかです)、密集しない(ソーシャルディスタンスを保つことです)、密接を避ける(密集して会話したり運動をしないように一人一人が意識して行動することです)、これらに留意して行動しましょう。一定時間閉鎖された近距離の空間で複数の人が過ごす機会をできるだけ減らしましょう。人間は人と人との間でしか生きていけません。ですから社会が回転するためにはそれらは必要最小限に抑えるべきですが、新型コロナウイルスの流行が収まらないうちはそれらをきちんと守ることは重要です。つまり今の時点(すなわちコロナを無視して生活することができない時点)では、感染を意識して行動することが望まれます。これらを解禁できるようになるのがいつになるのか、それは誰にもわかりませんが、めやすとしては有効な飲み薬を我々のような開業医が当たり前に使えるようになった時点ということにはなるでしょう。それともう一つは検査です。PCR、抗原検査、それから中和抗体などの検査を一般のクリニックで行うことが、今の立て付けでは極めてハードルが高いです。これが保険収載されて何処でもできるようになることも重要なポイントだと思います。

マスク

ですから今のうちは
人ごみに入るときはできるだけマスク(※)をしましょう
目、鼻、口を不用意に触らないようにしましょう
こまめに手を洗いましょう

(※)マスクは不織布のものを使いましょう。ウレタンマスクは全く効果がありません。布マスクもないよりましといったところです。国より配布されたマスクは使わない方がよいかもしれません。不織布は使い捨てではありますが、アルコールを吹き付けたり中にガーゼを入れたりしたら数回は使うことができます。決してお勧めするわけではありませんが、ウレタンや布を繰り返し使うのよりはこちらのほうが効果があります。マスクをすれば何をしてもよいわけではありませんが、今の時点「密」の場所では外さないことが原則です。

インフルエンザワクチンとの選択

新型コロナウイルスワクチンとインフルエンザワクチンどちらを優先するべきでしょうか。
新型コロナウイルスワクチンは2回接種しなければいけませんし、ほかのワクチンと2週間以上間隔を空けることが決められています。また同時接種もしないようにという指導がされています。アメリカの疾病予防管理センター(CDC)などは同時接種には問題がないとしており、私も問題はない筈と考えていますが、日本では厚生労働省がそういう以上どうしようもありません。またインフルエンザにはゾフルーザなど有効な飲み薬が何種類かありますが、今のところ新型コロナウイルスには飲み薬で有効なものは認可されていません。ですから新型コロナウイルスを優先して受けてくださいというのが結論です。インフルエンザは年長の方は1回でよいので、どこかに入れ込んで受けるようにしてください。

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