2022/11/28
12月も秋山先生に水曜日の午後お願いしていますので、市の健診がありますが、お休みはありません。
年末は28日(水)午前までやってお正月は3日(火)までお休みをいただきます。これは例年通りです。
ささやかれていたコロナの第8波がとうとう現実のものとなりつつあります。またインフルエンザもそのシーズンを迎えた南半球の国々や中国南部では3年ぶりにインフルエンザがコロナの前と同じまたはそれ以上のレベルでの流行がみられました。つまり今年の冬は日本でもインフルエンザが流行すると予測されており、実際すでに一部では学級閉鎖という報道もありました。京都府でも少しずつ、舞鶴近辺でもそういった報告がみられ始めていて、インフルエンザとコロナとの同時流行は避けられない様相となっています。この二つはもちろん違う感染症ですが症状はとてもよく似ており、区別するには鼻からの抗原検査やPCR検査をしなければならなくなります。そういった検査をすべてやるとなると、よく言われる医療のひっ迫ということになりますので、そのような状況を防ぐためにはまずは予防が重要となります。とはいってもそういった感染状況になる可能性は結構あるので、その場合むちキッズクリニックではどうするかを模索しているところです。
ワクチンの話に戻ります。まずインフルエンザワクチンは流行が始まる前に接種を完了させておく必要があります。先月にも述べたように今年は流行が早まる可能性が高いのでできれば11月中に接種を終了するように心がけてください。またコロナのワクチンも現在5歳~11歳用ワクチンの接種が実施されており、副反応は12歳以上用のワクチンに比べて少ないということが分かっています。なおインフルエンザワクチンとコロナワクチンについては接種間隔についての限定はありません。
mRNAワクチンの最大の弱点はいったん抗体価が上昇してもそれが長続きしないことです。
ですからこのように何回もの接種が推奨されるということになっています。しかしすでにかつてのような致死的なウイルスではなくなっている今、こののちもコロナのワクチン接種をすべての国民を対象に数か月ごとに実施することになるかどうかはわかりません。ただ、急激な円安のため今まで輸入できたコロナワクチンの輸入価格が高騰するのは必須ですので、経済的な意味からも今後の接種をどうするかは不透明であることは間違いないところです。
一方種々の感染予防策を講じていても感染してしまうことはあるでしょう。もし熱が出ても期限が良くて普段通りに寝られている場合には、まず一晩は解熱剤だけで見て頂いてよいいでしょう。夜間や休日の場合には子供衣料電話相談#8000の利用も可能です。熱が続いたり心配で来院を希望される場合はできるだけまずお電話ください。お電話の内容によってどうしていただくかを私たちが判断してお伝えしたいと思います。
インフルエンザとコロナから子供たちを守るにはワクチン接種と並行して屋内での人込みでのマスク着用、冬であっても充分な換気などの感染対策を心がけるようにしてください。
なお、発熱した子供さんがあまりに多いと時に外来を早めに閉めることもあります。実際11月には何回かそういうこともあってご迷惑をおかけしました。
ところでコロナの治療ですが、皆さんご存じでしょうが、日本初のコロナ治療薬ゾコーバが認可されました。妊婦の方には投与できないとされていますが、私のところは小児科なのでまずそれは関係ありません。しかし対象が12歳以上ですし、今のところすべて厚労省が買い上げですので私のクリニックでも使えるようになるのは何時になるのか今のところ不明です。また薬価が高く設定されるとなかなか使い勝手が悪いことも想定されます。どのような患者にどのように使うのかがもう少しはっきりしないと今の時点ではなかなか使いにくいので、そうは爆発的に使われないであろうことは予想されます。